こだわりの酒造り
杜氏 森本良久
1969年3月、士幌町生まれ。
帯広柏葉高校を経て、帯広畜産大学畜産学部農産化学科を卒業。
1991年に日本清酒㈱に入社し、札幌酒造工場で技師として仕事を始め、「現代の名工」として労働大臣表彰を受けた故・津村 弥(わたる)翁の下で約10年間、酒造りのすべてを学ぶ。2008年に髙砂酒造㈱に転籍。
造りや水の違いを感じつつ、前任の西 和夫杜氏やベテラン蔵人に教わりながら、蔵の特徴を捉え髙砂の醸造を学んだ。主に道産米を使用した酒造りを得意として、現在は上川地方の酒米を8割以上使用。北海道出身の蔵人たちは男女合わせて十数名おり、チームワークを大切に和醸良酒で髙砂酒造の酒造りに打ちこんでいる。
水資源の豊富さ「北海の灘・旭川」
まわりを大雪の山々と4本の河川(美瑛川・牛朱別川・忠別川・石狩川)に囲まれ、上川盆地に位置する旭川は、水資源がきわめて豊富なまち。沈降と堆積作用によって貯えられた良質豊富な地下水は、季節による質的変化もほとんどなく、酒造りの重要な要素である水に恵まれた土地柄と言えます。髙砂酒造が酒造りに使用している水は、忠別川流域に属する地下水。忠別川流域の地下水は鉄分含有量がきわめて少なく、酒造りに適していることが分かりました。
良質な米「北海道産酒造好適米」
水処は米処、米処は酒処、良質な米が酒造りを可能にします。1998年に農水省北海道農業試験場が開発した「初雫(北海278号)」が初の道産酒米となりました。2000年には、初雫にさらに改良を加え、大粒で寒さに強い「吟風(空育158号)」が誕生。そして2006年には「彗星(空育170号)」、2014年には「きたしずく(空育177号)」と、次々に北海道で育った酒造好適米が誕生していきました。
酒米の改良により、味わいも豊かで香り高い酒や淡麗なキレの良い酒が出来るなど酒質は格段にあがり、他県の酒蔵でも数多く使用されるなど道産米の需要も高まっています。
髙砂酒造でも道産米の比率は現在80%を超え、北海道の米を使用した酒造りで高い評価をいただいており、「国士無双」シリーズも9割以上が道産米で醸す酒で、北海道の米がなくてはならないと言っても過言ではありません。
自然を生かした雪中貯蔵酒
醸造した酒の酒質をさらに高めるためにタンクごと美瑛に運び、そのまま完全に見えなくなるまで雪で覆い、長期低温熟成させています。そうすることでタンク内の温度はマイナス2℃前後に保たれ、外気にタンク表面が直接ふれないため、温度変化による空気対流も抑えられるので、熟成環境をより安定させることができます。そして後は自然にまかせ、酒がおいしく変わってゆくのを待ちます。
「その土地の自然の力をもっと酒造りに活かしたい」という想いで髙砂酒造が1997年から始めたユニークな貯蔵方法です。北国もようやく春の兆しを感じ始める頃、長い眠りから目を覚ます雪中貯蔵酒は、角がとれ、まろやかな味と香りの逸品となって皆様のお手元へと届けられます。
若蔵KURA Challenge
2016年から始まった、蔵の若手社員がアイデアを出し合い、企画・立案から製造・販売までを行うプロジェクト。「同世代の若い人たちに日本酒の魅力を広めたい」をスローガンに毎年様々な商品作りにチャレンジしています。