高砂酒造

国士無双 |  旭神威 |  風土 |  若蔵 |  杜氏 |  醸造 |  雪中貯蔵 |  歴史

どこよりも寒く、どこよりも暑い。
この烈しさが旭川。

 高砂酒造がある旭川は、北海道のほぼ中央に位置する道内2位の中核都市。気候は盆地のため寒暖差が大きく、最高気温は34℃、最低気温は-20℃以下まで下がります。夏と冬の平均気温の年較差では、同じ内陸性気候の長野を3℃以上引き離して全国一となっています。冬は寒さが厳しいだけでなく、国内中核都市の中で最も降雪量が多く、年間降雪量は7mを超え、雪日数は138日におよびます。その一方で、風が極めて穏やかなのも特徴です。
 過去の気象資料によりますと、明治35年1月25日に-41℃という最低気温が記録されており、これは日本最低気温でもあります。明治35年当時にはもう高砂酒造の前身である小檜山酒造店が酒造りを営んでおりましたので、初代も蔵人達もその凄まじい寒さを経験していたことになります。清酒は-14℃を超えると凍ると言われており、厳寒の地での酒造りの厳しさが偲ばれます。



大雪山の雪清水に恵まれた
水のまち旭川は「北海の灘」。

 まわりを大雪の山々と4本の河川(美瑛川・牛朱別川・忠別川・石狩川)に囲まれ、上川盆地に位置する旭川は、水資源がきわめて豊富なまち。沈降と堆積作用によって貯えられた良質豊富な地下水は、季節による質的変化もほとんどなく、酒造りの重要な要素である“水”に恵まれた土地柄と言えます。
 高砂酒造が酒造りに使用している水は、忠別川流域に属する地下水。忠別川流域の地下水は鉄分が多く、酒造りには適していないとされてきましたが、科学的な成分調査を行なった結果、高砂酒造の引いている水脈は鉄分含有量がきわめて少なく、酒造に好適であることがわかりました。水質はJIS硬度基準で「軟水」にあたります。昔から酒造りには軟水が適していると言われ、軟水は発酵が穏やかで甘口酒のいわゆる“女酒”に、また硬水は発酵が強いので辛口酒の“男酒”に向いているとされてきました。しかし近年では、軟水か硬水かではなく、それぞれに含まれるカリウムやマグネシウムなど個々の成分の数値で判断する傾向へと変わってきています。
水処は米処、米処は酒処。
良質な米が酒造りを可能に。

 国内屈指の穀倉地帯として名高い上川地域は、明治20年代から稲作が始まり、試行錯誤を経て明治30年頃から安定した収穫が可能になりました。冷涼な北海道の気候の中にあって、上川盆地は夏暑く、日照時間も適度であるため、良質な米が穫れることが知られるようになりました。
 当時、米は酒造原料コストの40%を占めていたことから、蔵元は良質な原料をいかに安く調達するかにしのぎを削っておりました。旭川で良質な原料米が穫れるのなら、わざわざよそから買いつけてくる必要はなくなります。さらに、米を買うのではなく、地元で水田を買いつけて稲作から手がければ、ますますコストを減らすことができます。旭川は水と米に恵まれた土地であったため、酒処として発達していったのです。



飲酒は20歳になってから。飲酒運転は法律で禁止されています。妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。お酒は楽しく、ほどほどに。